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誤った先入観で取り調べ=DNA鑑定過信、自白迫る−足利事件の捜査検証(時事通信)

 1990年に4歳女児が殺害された足利事件で、無期懲役確定後の再審で菅家利和さん(63)の無罪が確定したことを受け、警察庁と栃木県警は1日、捜査の検証結果を公表した。当時導入間もなかったDNA型鑑定を過大評価して、誤った先入観で虚偽の自白に追い込んだとし、「自白のみを求める姿勢で取り調べをしたのは誠に不適切だった」と結論付けた。
 警察が個別の事件を検証、問題点を公表するのは2008年1月の鹿児島県議選買収無罪、富山女性暴行冤罪(えんざい)の両事件以来3例目。
 検証報告書によると、捜査幹部や捜査員は、当時のDNA型鑑定の精度に対する理解が不十分なまま、警察庁科学警察研究所の鑑定で、被害女児の下着に付いた体液と菅家さんの型が一致したとの結果を重視。「ほぼ間違いなく菅家さんが犯人だろう」との誤った認識を持った。その結果、菅家さんの虚偽自白で説明できなかったり、裏付けが取れなかったりする部分について、事件から約1年半が過ぎたことによる記憶違いなどと安易に判断し、矛盾点を吟味する捜査を怠った。
 意図的誘導や供述の押し付け、暴行は見受けられないとした。一方で答えに詰まる菅家さんに対し、捜査員から積極的に事実を確認する取り調べをし、期待する供述が得られるまで繰り返し質問したことがうかがわれると言及。「菅家さんが迎合する可能性に留意しなかった」とも指摘した。
 捜査態勢では、供述内容をチェックする立場の捜査主任官が取り調べを担当し、信用性の検討が不十分だったとした。
 科警研のDNA型鑑定については、当時の技術レベルでは適正に行われたが、一致の根拠となったネガフィルムの記録が保管されていない点などを問題に挙げた。 

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